寒風の中、我々は佑ちゃんフィーバーの名護市営球場を横目に通り過ぎ、本部港へ急ぎました。
今年に入り3回目のトライでようやく11時出航の伊江島行きの船に乗船できました。

今回の伊江島への渡航目的のひとつ、「並里養蜂園さん」へ。
沖縄にこんなすばらしい蜂蜜があるのか!と感動した逸品です。
当店でも蜂蜜を使ったデザートや、チーズの盛り合わせと一緒に登場している厳選素材です。
一口食べると、白い柔らかな花畑を感じることができる濃厚な蜂蜜です。

伊江島の直売所がなくなっていたので自宅に連絡するとわざわざ車で迎えに来てくれました。今自宅を改装し直売所を造っているところだそうです。

ミツバチの巣箱です。

蜜蜂の生態や蜂蜜ができるまでの過程のお話を丁寧に長時間にわたり教えてくださいました。

フチに黒くくっついているのがプロポリスの素です。
木の葉の成長点の部分をミツバチが噛み砕き、唾液の中に含まれる物質と混ぜ合わせて巣箱の周りに付けているのです。これにより、雑菌などが巣箱に進入しないようにしているのだそう。

煙を焚いて、ミツバチの動きを弱めてから

巣箱の内部を見せてくださいました。この日は寒かったので出来立ての蜜ができてなかったそうですが、

特別に、花粉団子なるものをいただきました。ミツバチが両足に付けて食料源として持ってくるものだそうです。これを食べて、ミツバチは2キロの行動範囲で力いっぱい30日間働きます。和菓子の味がしました。

現在の蜜源は、シロバナセンダン草(白い花)と黄色のマーナ(ハナカブラ)だそうです。
どの花でも良いというわけではなく、あくの少ない、毒のない花を蜂たちは見出し、巣箱内に規律の取れた蜂社会を築き上げています。花粉を取ることにより植物を受粉、繁殖させ、短い30日の命が尽きるとその体を鳥がついばみ食物のサイクルがなりたっていくのだとか。そろそろ死んでしまいそうな蜜蜂は、蜜蜂により巣箱から遠くに運ばれていっていました。巣箱の中に病気が蔓延しないために、連れ出す担当の蜂がいるのです。少しかわいそうな気もするのですが、これがミツバチ社会の規律なんですね。
伊江島特有の土壌で特有の植物が育ち、その生態系の中心を担うのがこのミツバチ。
ミツバチのおかげで伊江島の植物は繁殖し、人も自然も恩恵をこうむっています。
4000年の歴史あるミツバチの教えと恵みに感動しました。
そんな環境で、天候や周辺環境、そしてミツバチのコンディションにより蜂蜜の採れる量は左右されるそうです。
100%伊江島の花々を蜜源としている蜂蜜

今発売されているのは秋に採取されたものですので、シロバナセンダン草とひまわりを蜜源としています。春・秋の二回取れますが、それぞれ香りも色も違うのは蜜源になる花が変わるからです。
自宅の改装などで忙しく現在養蜂園のHPでの対応が事実上ストップしているそうなので、那覇だと、
てんぶす那覇、北部の許田の道の駅ではローションなども含めて購入できます。
が、いかんせん自然の恵み、数量に限りがあります。ラベルにも期間限定品と書かれています。
昨年は特に数が少なかったそうです。見かけられたら是非。

伊江島のゆり祭り会場など伊江島一周案内してくださった並里さん。(4月中旬からのゆり祭りに向けてゆりが植えられていました。)
最後に、2年前’キャノン’の元旦の新聞広告で自分の畑とミツバチが広告の素材になったと誇らしげに当時の新聞を見せてくれました。
「ありがとう」とミツバチは言った。
「こちらこそ」と花も言った。
posted by プチット リュ at 10:22|
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