早速昨日から山梨ワインキャンペーンを皆様にお楽しみいただいています

今日、ご紹介するシャトー酒折の飲み比べなどはとても面白いと思いますのでワインがなくなる前にお早目にどうぞ

今までお店で定番アイテムとして、新酒も含め、皆様にご好評いただいていたシャトー酒折。
取引ワイン屋さんに段取りをしてくださり、醸造長、井島さんに時間を割いていただき、みっちり
3時間
相方と二人だけで、普段は入れない所まで案内してくださいました。
シャトー酒折の事について、山梨のブドウ栽培について、自然派とは、ブドウ栽培にも理論があったり、これからの日本ワインの進むべき方向、ドイツワインは冷涼な気候なのになぜ甘いのか、などなど多岐にわたるたくさんの質問に醸造学の観点から分かりやすく説明してくださり、今まで自分の中でもやもやしていたことがすっきり理解できました。
ではワイナリーの説明です。
シャトー酒折の酒折は地名で、呼び名は、
さかおり
勝沼からさらに西、石和と甲府の間に位置し、駅を降りると周りを幼、小、中、高、大学全てに囲まれた山梨学院大学の王国となっています。

駅からシャトー酒折は見えているのですが、かなり勾配があるので歩いて15分位かかります。

ワイナリーまで登りきると甲府市と向こうには美しい南アルプスの山々が見えます。
シャトー酒折は、京都の
木下商事という洋酒輸入専門業者が母体となっていて、少し他のワイナリーと違うところが、輸入しているヨーロッパのワインの経験を活かして、特にコストパフォーマンスの良さに精通している点です。
その為、当初は、

このとても大きな8トン風船型搾汁機もフル稼働し、リーズナブルなワインを甲州種を中心に我々に届けてくれていました。
ただ今時代は変わり、甲州の生産量は、天候や、主には契約農家さんの高齢化により年々減少しているそうです。
そんななか、基本コンセプトは変わりませんが、チーム・キスヴィン、池川さんを代表とする、’良いワインは良いぶどうから’をコンセプトに活動しているブドウ栽培農家との出会いはシャトー酒折のワイン造りで従来の契約農家さんから造られるワインとはまた一味違う付加価値を加えているのだそうです。
(池川さんは独自の栽培理論ででブドウ栽培をとらえ、剪定などブドウの生命のリズムを見て剪定したり、いろいろな理論で完熟したブドウ作りを行っています。)
2005年から始まったこのプロジェクト、ワインの生産量はまだ少ないですが、新たに得たこのノウハウを従来の契約農家さんへ、技術をフィードバックしようとしているのがシャトー酒折の現状だそうです。
歩を進めいよいよ実際のワイン造りの現場へ。

最初に説明を受けたのは、クリーンネス。ワイン醸造に使われるすべての器具を毎日丁寧に清潔にすることによって美味しいワインができるという考えを徹底しているそうです。

こちらの数字は、温度管理されたステンレスタンク内の温度です。下が醗酵における希望温度で上が実際の温度。今は甲州を低温発酵中だそうです。

1.5トン入る高さ4.5mのステンレスタンクを通りぬけさらに奥へ。

このボンベは、液化窒素ガスのタンクで、

バルブを回すと、

待つこと1分・・・・

じゃーん。ドライアイスが出来ます。
これを何に使うかといいますと、先ほどの巨大なステンレスタンクに満タンになっていないタンクの醗酵中のワインに過度に酸素に触れさせないため二酸化炭素のガスの蓋をするのだそうです。 ステンレスタンクへ投下して見せてくださいました。

(4.5mの先ほどのタンクの上部へ上がってきます。下の金網がすかすかなので、わたくし腰が引け気味です

)
井島さんが巨大なバルブを回し、オープン


醗酵中のステンレスタンク内は初めて見ました

感動です



甲州の乳酸を含んだ香りがブワッと体中を覆い、まるでワインのささやき声が聞こえてきそうな、’ワインって生きているんだんなあ’と理由もなく感覚で感じました
![deco4bee50bc9d8aa[1].gif](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/deco4bee50bc9d8aa5B15D-thumbnail2.gif)
さて先ほどのドライアイスを投下です。

ひゅるひゅるひゅるー

ぽちゃん。
ドライアイスはワインの表面でバラバラになりガスが立ち込めてきました。このステンレスタンクの容量で一日2個で十分だそうです。同社輸入ワイン、ニュージーランドのヴィラ・マリアで採用されている方法だそうです。

次に、純粋培養酵母が冷蔵庫で眠っている様子。ワインそれぞれに違った培養酵母投入量、投入時期、ここではアップ出来ませんが、詳しい工程表が壁に貼っていて銘柄ごとに説明してくれました。

こちらは酒石酸を異物と思われる方に、酒石酸が過度に発生しないように定点観測している場面です。
ワイン造りの説明を受けた後は樽試飲です

超貴重な経験です。

チームキスヴィンによる白ワイン甲州。
キスヴィン 甲州 2011まだリリース前。樽の香りと甲州の厚み。本当に日本のワイン

と思うくらい、素晴らしいワインです


続いて2011ヴィンテージの生産協同組合のマスカットベリーAとキュベイケガワのマスカットベリーAの比較試飲。

ちょっと肩の力を抜いて普段気軽に楽しめるワイン、ドレスアップしてパーティーに行きたくなるようなワイン。両者それぞれの良さがありそんな魅力があるのもワインです


売店コーナーでもワイン談義に花が咲き、

シャトー酒折 醸造責任者 井島 正義さんと一緒に。
山梨のブドウ、ひいては山梨県のワイン文化発展のために尽力され、これからも新しい価値観のワインを生み出してくれる方です。兵庫県出身。そんなわけで売店の一角にタイガースグッズがあるのも納得です
![deco48129b7d8df10[1].gif](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/deco48129b7d8df105B15D-thumbnail2.gif)

見慣れないワインもありますが、全てシャトー酒折です。買って帰ってきたワイナリー限定の銘柄、1本ずつのものもあり、今日から登場です

グラスでは、通常のマスカットベリーAとキュベ・イケガワ 2009(ここ10年で山梨では最高のヴィンテージ) 各 80mlを
1000円でお楽しみいただけるキャンペーンもお見逃しなく!!

キュベ・イケガワはワイナリーでもおひとり様1本のスペシャルワインです。持ち帰ったものと通常の仕入れで4本仕入れましたが、早速昨日大勢の方にお楽しみいただき、残りあと1本です。
比較テイスティングを含めてお早めにどうぞ!!
池川さんの説明で一番印象に残ったお話。
”生食用の葡萄はお客様から収穫したその時喜んで貰えるのだけれど、ワインは一年中お客様から喜んでもらえるもの。さらには、過去にさかのぼって、たとえば2007年はあんな年だったなあと思いを馳せることもできるものだと”やっぱりワインって、素敵な飲み物です