ちょうど一週間前の今日行われた倉敷のワインショップの師匠の出張ワイン会
こちらは相方の実家でお世話になっている2005年に僕がこちらのワイン教室に通っていてソムリエ試験にも合格できた、大変お世話になったお店です。
遠距離ということもあり、去年の手探りな食事会に続き今回は2回目。全員倉敷をはじめ本土からの参加者というありがたく貴重な食事会でしたが無事に終了することができました。その時のレポートを師匠が綴って下さったので当店のブログにも転載致しました。
是非石原ワールドをお楽しみ下さい
尚、原文は、ヴァン・ルパンさんのブログにありますので合わせてこちらもお楽しみ下さい⇒http://vinlepin.jp/blog/
でははじまりはじまり〜プチット・リュ食事会 2015年 その1今年もやっちゃいましょう! 沖縄食事会
〒900-0014 沖縄県 那覇市 松尾 2-10-20
TEL:098-863-0716
プチット リュ(那覇・公設市場)
![a0117421_09592307[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_095923075B15D-thumbnail2.jpg)
岡山県・倉敷市に所在する当店が、
沖縄県那覇市でレストランを借り切っての食事会を開催。
当初荒唐無稽にも思えた企画だが、価値あるレストラン、
加えて地の利が揃っている。…ということで2年連続開催決定!
一番の問題に感じられるのが、距離(=時間)、そして移動コスト。
確かに、1,200kmという移動距離は大きいが、
岡山空港からの飛行機だと行きは2時間15分、帰りは1時間40分。
空港への車移動を加算しても平均3時間弱となり、
東京へ新幹線で行くより早い。
次にコストだが、開催日を1月中盤として(1月はoffシーズンで運賃が安い)、
10月初旬にアナウンスする事で、早期予約が可能となり、
2名での航空運賃・宿泊代・レンタカー代合計で
8万円を切る。
これは、東京一泊二日と大差ない。
offシーズンとは言いながら、温度・湿度共に極めて快適。
混雑・渋滞が極めて少なく、台風の心配がない。
2月はプロ野球キャンプで一挙に人口増…といった事を考えると
これほど最適な時期はないだろう。
![a0117421_12061181[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_120611815B15D-thumbnail2.jpg)
更に岡山からの便は、朝11時前には那覇空港、帰りは夕刻の18時半頃出発…
と、一泊二日でも、二日間をフルに使えるタイム・スケジュール。
太陽さえ輝けばエメラルド・グリーンの海も楽しめる…となれば、
心は既に那覇!
沖縄食材にこだわった、フレンチ&ワイン会、今年はどんなメニューが登場するだろう。
to be continued…
プチット・リュ食事会 2015年 その2メニュー到着 そして アミューズブッシュ
〒900-0014 沖縄県 那覇市 松尾 2-10-20
TEL:098-863-0716
プチット リュ(那覇・公設市場)
![a0117421_02024840[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_020248405B15D-thumbnail2.jpg)
食事会を依頼すると、シェフからメニューが届いた。
【アミューズブッシュ】 グジェール
【前菜】冷前菜 県産ハーブ豚のハムで作ったジャンボンペルシェ ソースレムラード
温前菜 《 赤イカのソテー ブルゴーニュソース 》
【魚料理】ブルゴーニュバターでお魚 シチューマチのソテー ブールブランソース
【肉料理】島人参のキャラメリゼを添えてお肉 伊江島牛ホホ肉のブッフ・ブルギニョン
《チーズ エポワス》
【デセール】 フランス産カシスのムース
伊江島小麦粉とやんばるはちみつのパン・デピス
ヌガー・グラッセ
《 》で囲んだ、《赤イカのソテー》と《チーズ エポワス》は、
最初はメニューに載せられてなく、良い素材が入ったから…と、
当日追加下さったもの(この二つに巧妙な仕掛けがあった事に後から気づいた)。
従って、この時点では視野に入ってない。
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ワイン屋として、背景を考慮しながら、それぞれの
メニューに合うワインを考える。
シェフの思惑は、『ブルゴーニュ』。
ならばそれに沿って組み立てる必要があるだろう。
とりあえず、【アミューズブッシュ】だがこれは、
単体で出される、一口大オードブル。いわば
「つまみ」・「突き出し」で、シェフの独断で内容が
決められるもの。
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店が提供するワインと共に供され、
食事を食べる準備をさせ、また、シェフの
ウデを見せる…というカテゴリー。
この食事会の時に、ワインの話をして欲しい…とのことで、
ブルゴーニュのコース料理をかたどったスタイルならば、
修道院クリューニー派からシトー派の独立、
そして“クリマ”の成立を…と準備。
これがワイン屋側としての【アミューズブッシュ】となる。
![a0117421_10292974[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_102929745B15D-thumbnail2.jpg)
グジエールは、シュー皮で、
チーズを混ぜた風味の良さが嬉しい。
グリュイエールチーズを用いて
当日焼き上げて下さった。
数が多く盛られていて、ついつい
口に運んでしまう。
こんな気軽な導入には、当然ながら
クレマンが最適だろう。
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となれば、これがハマり役かな?と選んだのが、
ブルゴーニュ一流蔵元ドメーヌ・ドゥデの
クレマン・ド・ブルゴーニュ。
シャンパーニュのようにブラン・ド・ブラン…などと謳わない。
ブルゴーニュの造り手だからこそ、
ピノノワールとシャルドネをブレンドして使う。
旧来は、フルーツ風味が多い印象の仕上がりだったが、
ここ数年は、シャンパーニュを意識してか、
切れ味の良い、お料理を巧みに引き立てる味構成。
天使のエティケットも、見ていて心地良い。
夏なら、本数を増やして、前菜とも合わせるのだが、
いくら沖縄といえど1月、グジエールの伴としてだけお召し上がり頂く。
ただ、私のつまらない話を聞いて頂く分、少し時間があるので、
14人の参加者に対し、少し多めの3本を御用意した。
わざわざ1200km以上の距離(一部には大阪・横浜の方も…)
を越えて来て下さる方々に、
お料理・ワイン・話…の【アミューズブッシュ】は、
これでイケる!
とまずは天使の横顔に、安堵感を覚えた。
to be continued…
プチット・リュ食事会 2015年 その3 【前菜】沖縄県産ハーブ豚のハムで作ったジャンボンペルシエ ソースレムラード
〒900-0014 沖縄県 那覇市 松尾 2-10-20
TEL:098-863-0716
プチット リュ(那覇・公設市場)
![a0117421_13123687[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_131236875B15D-thumbnail2.jpg)
このお料理の、ジャンボンはハムで、
ペルシエは、刻みパセリ(ペルシィ)を
加えたという意味。
名前の通り、ハムとパセリのたっぷり入った
ゼリー寄せテリーヌ。
夏なら、このお料理には
クレマン・ド・ブルゴーニュをそのまま
引っ張ればOK…なのは想像に難くない。
しかし、ヴァン・ルパン倉敷の食事会、
それも那覇のプチット・リュのお料理を
前にして、そのままでは、つまらない。
この後には、シチューマチのソテー ブールブラン・ソースが控え、
シャルドネのしっかりとした主張を持つワインが求められるだろう。
![a0117421_13270857[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_132708575B15D-thumbnail2.jpg)
ならば、このジャンボンペルシエには、キリッとしながらも
ハーブ感のあるワインがふさわしいだろう。
シャルドネで探す事も可能だが、
できれば変化を楽しみたい…
という事で、私の頭に浮かんだ候補は、5品目。
中でも真っ先に浮かんだのが、5年程前に仕入れて、
セラーの隅で眠っていたこのワイン。
5年近く前、超有名ドメーヌが造り手…
と薦める輸入業者の言葉で仕入れたワインだ。
![a0117421_15191081[1].jpg](http://petiteruenaha.sakura.ne.jp/sblo_files/petiterue/image/a0117421_151910815B15D-thumbnail2.jpg)
アリゴテの場合、ある程度の酸は覚悟、
というよりも期待したのだが、
ヴィンテージ2008年ならば、と、
少し優しくなった酸を望みつつ注いだ。
酸味に寛容な私の腰が引けてしまう程の、
突き刺さるような鋭い味わい。
これは、今、売ってはならない!と、
即座に判断。
そして機会ある毎に抜栓し、味わいの変化を確かめていたのだが、
徐々に酸の角が取れ、旨味が上がり、
バランス良くなっていくのを感じた。
1年半ほど前に飲んだ時、あと1年位か…と、ようやく飲み頃が見えた。
そして、今回のメニュー提示だった。ペロミノの造ったアリゴテを、4年以上かけて育てた姿が、
新屋シェフの作るジャンボンペルシェと、綺麗に調和する…
と、私の頭の中でイメージがぴったり合った。
それは、ワイン屋としての自信、というより確信だった。
満を持しての登場となった。
かくして、両者は、思い通りに添い遂げてくれた。
お召し上がりいただく方々の笑顔に、4年以上の時をかけた事、
そしてこの素晴らしいお料理に合わせて頂けた事を
心底嬉しくく思えた。
To Be Continued…
メインディッシュ、デザートと続きますのでまだ前半部分です。続きが楽しみですね〜